紅茶を思わす軽やかなる香り、柑橘の余韻。 爽風そよぐ高原にて啜れば、遥かエチオピアの丘陵までも想起させる芳醇。 旅路の足を止め、空を仰ぎたくなる、気高きひとしずく。

珈琲占星術師の書板 10月3日(金)の星読み

今宵、月は半ばを超えて光を増し、星々の囁き強まる日なり。
増ゆる月は、内に秘めた望みを次第に照らし出す力を帯びておる。本日の鍵は「顕現と調整」。
浮かび上がる思い、芽吹く意図、あるいは揺らぐ感情──
それらを否むのではなく、まず感じきることが肝要なり。
この日に相応しきは、中〜中深煎りの豆。 濃すぎず軽すぎず、香りと深みの間を漂う豆を選べば、 心の奥と対話しつつ、自らの声音を見出す助けとなるであろう。
月光のように徐々に、だが確かに、内奥を明らかとせん。
焙煎に妥協なし!
──香り立つ一杯は、火と語らいし焙煎士の叡智から生まれしもの
我、ひと釜ごとに精霊のごとく豆と対話し、温度の律を読み、香味の兆しを見極めん。
それは、ただの焙煎にあらず、貴殿だけの味を紡ぐ“魔法”のような所作。人はこれをオーダー焙煎の術という。 大きな魔導炉に任せて生み出される千の同じ味とは一線を画し、焙煎士が火の精と語らいながら、豆ひと粒ずつに魔法をかけるかのように生み出す“唯一の香りと味”なり。
さあ、貴殿の杯に注がれるその一滴から、味の冒険を始めよう! 珈琲の世界を旅する「珈琲叙事詩」、選択の扉を進む「体験の間」など、この世界を楽しむ仕掛けも随所に。ごゆるりと、お楽しみあれ。
香味の羅針盤─珈琲の旅路に道標を!
迷いの森に足を踏み入れし者よ──いま、香りが道を照らす。
「どの珈琲を選べばよいのか」と戸惑うその時、眼前にあらわれし「ふたつの道」。
「聖杯への試練」か、「時を刻む物語」か── ふたつの道が、貴殿の感覚を呼び覚ます。
さあ、楽しみながら、自らの“好み”を知る旅へ出よう。必ずや、運命の一杯が見つかることであろう。
珈琲歳時記〈旅する珈琲──秋の涼風とともに〉
秋の気配が、静かに訪れし頃。空は高く、風は澄み、陽はやわらかに貴殿を照らす。
されば、ひと瓶の珈琲を携え、小さき旅へと出でませ。木洩れ日のもと、ひと息つく瞬間にこそ、芳しき香りが心を解き放つ。
野を歩き、丘を越え、遥かなる空の下で味わうその一杯…それは、日々の塵を払い、新たなる季節を迎えるための“贅なる儀式”なり 。
旅する珈琲、秋の涼風とともに。貴殿の感性に寄り添う、軽やかなる香味を厳選せし豆ゆえ、何卒ご覧くだされ。
まずは、この珈琲から…
珈琲叙事詩―読んで旅する珈琲の世界

🪧 王立ギルドの文書館より《おひさま堂秘密の年代記》のご案内
「おひさま堂の成り立ちが知りたい御仁は、秘密の年代記をご覧あれ」
どうやら、あの珈琲屋にも裏物語があるらしい……。
勇者とその女房が歩んだ豆と笑いと波乱の冒険譚。剣も魔法も登場せぬが、なぜか笑いだけはそこかしこから顔を出す……?!