おひさま堂の歴史……みたいなおはなし
おひさま堂は、2005年古本の絵本・児童書専門店として神奈川県川崎市で産声を上げました。当時は、ネット専業の古書店でしたので、「実店舗で直接子どもたちに絵本を手渡したい」というのが、創業者でもある家内(おひさま堂書籍部の責任者・大橋悦子)の1番の願いでした。
そのおひさま堂が、なぜ栃木県の那須高原に開店したか、不思議に思われますか? その訳を家内はこう申しております。ちなみに( )の中の緑色の文字は、私の心の声です。
お父さんも私も、田舎がないでしょ? だから、お父さんが定年になったら絶対田舎暮らしがしたかったのよね。それに、田舎で小さな絵本屋を開けたらなあ……ていうのが、私の小さな夢だったわけよ。
(どこが小さな夢なんだ! かなり大きい夢だぞ、お・お・き・い・夢 ⇐ お・も・て・な・し風)
そうしたら、ほら、お父さんが心筋梗塞になりかけちゃったでしょ? これはストレスか過労が原因だと思ったワケ。でね、体のことを考えたら田舎でのんびり暮らすのが一番だと思って、退職を勧めたの。それは、深~い愛情からであって、自分の夢の為ではありませんぜ、へっ、へっ!
(オイ、笑い方が変だぞ。本当は自分の夢を叶えるためだったのか?! ひょっとすると1番のストレスは妻だったのかも……)
栃木県には、知り合いが1人もいなかったけど、那須高原に魅了されて、永住を決めて…… すごく嬉しかったなあ。
何しろ那須はとっても面白いところ。温泉有り、山あり、川あり、花あり。犬の散歩の途中で、雉だの猿だのに出会うんだから、桃太郎かって突っ込みたくなる。
(友だちからは「奥さんがよく承知したね」って言われる。けど、「うちの奥さんちょっと変わってるから」って正直に答えている)
でも、4月に仮住まいに引っ越したら、ストーブもないのに雪が降って驚いた。その上、部屋に据え付けのエアコンつけたら冷房専用でもっとビックリした。もう死ぬかと思った……
(死ぬかもはオーバーだけど、寒かったなあ)
ま、動機はともかく、那須に引っ越すことが決まってからは、大変だったよね。お父さんが、珈琲好きで那須でおひさま堂の珈琲焙煎部を作ることはすぐ決まったけど、全く畑違いの仕事に就くわけだからね。コーヒーローストグループでの焙煎修業は大変だったでしょ? でも、腕を上げたよね~ お父さんの珈琲、すごく美味しいもん。エプロン姿はビミョーだけど。
(何を言うか! エプロン姿は凛々しいぞ。あっ、どんなエプロン姿か気になるという方は、どうぞ店へお運びください)
退職の後、珈琲屋をやろうと決めたけれど、「本当においしい珈琲を提供したい。珈琲文化を拡げたい」っていう想いが、お父さんから伝わってくるようになってすごいと思う。代表を交代する時、おひさま堂を乗っ取られたって思ったけれど(?!)、いまなら喜んで譲れるよ。絵本の方もがんばらなきゃって思う。
(そうそう、そういうとこ、声を大にしていってほしいな~)
おひさま堂は、こんなお気楽な夫婦が営む焙煎珈琲豆屋です。オンラインショップはもちろんですが、那須高原にお越しの際はぜひおひさま堂店舗へもお立ち寄りください。試飲用の珈琲と立ち読み歓迎の絵本をご用意して、お待ち申しております。
ちなみにこんな感じの夫婦がやってますけど、なにか?